面接の最後に「何か質問はありますか?」「聞きたいことはありますか?」と必ず聞かれます。
自分が学生時代は、「正直聞きたいことなんてないわ」と思ってました。
皆さんはどうですか?
本来は、その会社に興味があり、面接を受けているので、本当に聞きたいことが聞ければいいのですが、
何を聞けばいいのか分からないと言うのが本音の方も多いと思います。
今回は人事の目線で、逆質問で人事が嫌うNGな質問とこれを聞くといいんじゃない?というおすすめ例をお伝えしていきます。
筆者は人事歴約15年、社員数約1,600名の会社で人事マネージャーをしています。
- 面接での逆質問のおすすめ例を知りたい方
- いろいろ質問はしたいけど、これはNGという質問を知りたい方
逆質問の役割
①志望度・意欲のチェック
面接では、質問を答えるだけが選考ではありません。
最後の最後までが面接です。
逆質問は、基本は面接の最後に聞かれます。
「何か質問はありますか?」
「ありません」とか「大丈夫です」は絶対ダメ!!
デートで相手が自分に対し全く質問をしてくれなかったらどう思いますか?
面接での逆質問も同じことです。
本音かどうかは別にして、質問がない=志望度が低い・意欲が低いと判断されます。注意です!!
逆に、質問の内容や伝え方によっては、「この子は志望度が高いな」「的を得た質問をしているな」とさらに評価を上げることががあります。
逆質問を単純に質問をするだけではなく、他の方との差をつける最後のプッシュと捉えて臨みましょう。
②コミュニケーション能力・常識度のチェック
質問をしてこない方がいれば、それは「志望度が低い」「コミュニケーション能力が低い」「全く常識が通用しない人物か」と見られます。
あえて質問をしない理由はありませんので、しっかり準備をしましょう。
また、逆質問は学生からの自発的な発言の場になりますので、自分の考えや質問を的確に話せるかも重要です。
質問をするだけではなく、最初に前置きをしたり、質問に対する回答にリアクションするなど、コミュニケーション力の高さを伝えられると良いですね。
人事が嫌う逆質問例とやってはいけないこと

①「もし内定をいただいたら入社までに何をしておけば良いですか?」
この質問めちゃくちゃ多いです。
一見良さそうですよね。どこかのサイトを見るとこの質問は前向きな質問でGOODみたいに書かれています。
しかし、はっきり言って、これぼくの周りの人事は皆嫌っていますし、「はい、また来たー」みたいなテンプレ的な質問です。
この質問は、「内定になったら聞いてよー」という感じですね。
それよりも会社や人のことを知る質問の方が、会社を知ろうという意欲が感じられて好感を持たれます。
②「面接のフィードバックをお願いします」
たまにこのように「フィードバックをお願いします」「今日の面接で改善したほうが良いと思ったことを教えてください」と言う方がいます。
質問じゃないし。
なぜ、この面接の場でフィードバックをしないといけないの?
常に成長を考えているという意欲を見せたいのかもしれませんが、企業理解のためではなく、完全に自己中心的、面接の練習に来たのかな?と思います。
ちなみにぼくであれば、この人材はポテンシャルはあるが、それが面接でうまく表現されていない場合は、こちらから最終面接に向けたアドバイスを行います。
企業側の逆質問の目的を理解し、質問しないとダメですよ。
③「やりがい」は何ですか?
これは、質問自体は悪くないと思います。むしろ、それを知ることで、仕事のイメージや楽しさを知れる良い質問だと思います。
しかし、聞く人を選ばないとダメですね。
例えば、あなたの志望職種が営業だとしましょう。しかし、面接官が人事の人だった場合、人事のやりがいを聞いてどうするの?
何が目的で聞いてるのかが全く読めません。単純にテンプレで質問してんだろうなーって思ってしまいます。
面接官が志望職種の方だったり、以前にその職種を経験している方ならOKですね。
しっかり相手を見て質問しましょう。
④面接官全員に質問するのはNG

面接官が複数人いる場合に、「全員にお聞きしたいのですが、一番の挫折を教えてください」と聞く人がいます。
えっ?本気で全員に答えさせる気?となります。
面接官が2人ならまだOK。でもそれ以上いる場合は、最大2人までにしておきましょう。
面接は時間が貴重です。
空気を読めない人と判断されてしまいます。
⑤企業のホームページに載っていることを質問するのはNG
- 企業理念はなんですか?
- 仕事内容を教えてください。
- どのような商品を扱っていますか?
上記は極端かもしれませんが、企業としては公開している情報は調べている前提と考えています。
逆質問では、より企業を理解してもらう場だと考えていますので、上記の質問が来たらがっかりですね。
志望度は、企業研究の度合いでも判断します。
このような単純な質問がきた場合は、企業研究を全くしていない、
志望度は高くないと判断されますので、面接を受ける際はホームパージやパンフレットはしっかり見てから臨みましょう。
⑥福利厚生をガンガン質問するのはNG
福利厚生に関わる質問自体NGとは言いません。実際気になりますから。
しかし、福利厚生を中心に質問する、こだわりすぎるのは良くありません。
福利厚生については選考が終わり、内定を出たタイミングでも聞くことは可能です。
面接時は控えめにしておくことをおすすめします。
もし、どうしても確認したい場合は、2つ目か3つ目の質問で聞くようにする。もしくは、社員との座談会などで聞くといいでしょう。
また、ややネガティブに受け取られることが多いですので、「私はそこまで休みにこだわっているわけではありませんが、御社の有給取得率を教えてください」と前置きを入れると質問が和らぎます。
⑦質問多過ぎもNG
これは、面接時間にもよりますし、どんどん質問してという企業のスタンスもあるので一概には言えません。
しかし、通常の面接では、逆質問の時間は3分~10分程度。質問は1つか2つが適切ですね。それでももっとどうぞということであれば、追加で質問するといいと思います。
逆質問のNG例まとめ
- もし内定をいただいたら入社までに何をしておけば良いですか?
- 今日の面接のフィードバックをお願いします。
- 今日の面接で改善したほうが良いと思ったことを教えてください。
- 企業理念はなんですか?
- 仕事内容を教えてください。
- どのような商品を扱っていますか?
- 有給はいつからとれますか?
人事が好む逆質問例

①意欲をアピール型
企業としても成長意欲を持っている学生は嬉しいです。
ポジティブな質問、そして質問の中に自分の想いを含めるとさらに良いアピールにもなります。
- 私は将来、リーダーやマネージャーを目指したいと思っていますが、そのような役職に必要な資質はなんですか?
- どのようなことを意識し、仕事をしていくと良いですか?
- ○○という役職を目指したいと思いますが、通常何年ぐらいの経験が必要ですか?
- 私も、評価される社員を目指したいのですが、現在活躍している社員の特徴を教えてください。
- 新入社員に期待していること、どのような新入社員と働きたいと思いますか?
- 御社に入社することになった場合の心構えを教えてください
②事業や理念についての質問
ホームページに載っているような誰でも知っている内容ではNGです。
しかし、ホームページに載っている内容について深堀するような質問や面接官が社長や役員であれば、将来のビジョンや想いなどを聞いてみるのはいいでしょう。
- ホームページを拝見し、○○の事業に近年力を入れていると思います。今後、さらに力を入れていく事業やビジョンなどあれば教えてください。
- さらに会社が成長するために、社員に期待していることはありますか?
- ○○社長からみる御社の強み、弱みを教えてください。
③仕事内容や人に関する質問
- 御社の営業として働く場合、営業としてどのような意識・姿勢でお客様に向き合うことが求められますか?
- 達成感を感じたエピソードを教えてください。
- 社員はどのような人が多いですか?
④面接官個人に対する質問
- ○○さんの入社理由を教えてください。
- 入社前後で感じるギャップはありますか?
- 今の目標と、それを達成するために頑張っていることは何ですか?
- 仕事上でのこだわりを教えてください。
- 〇〇さんが若手の時にぶつかった壁を教えてください。
- これまでで最もやりがいを感じられた瞬間はどのような時でしょうか?
面接におすすめの本
就活情報をネットで調べるのも良いですが、本は内容が整理されていて網羅性があり、シンプルに勉強になります。
一生に一度の就活に、本を読んで自己投資しするのは必須です。
読み過ぎもいけませんが、ぜひ数冊手に取ってみてはいかがでしょう!
採用側の本音を知れば就職面接は9割成功する
面接で想定される質問についての採用側の意図についてわかりやすくまとめられています。実践的な内容で役立つと思います。
絶対内定2023 面接の質問
面接で必ず聞かれる59の質問の狙いと攻略ポイントが書かれています。
企業の人事部門や大学のキャリアセンター担当者や就職担当の先生、就活生の親御さんからも支持されています。
まとめ
逆質問は単なる質問ではありません。
前置きを加えることやほかの人と少し言い方を変えることにより、印象がグンッとアップします。
質問をして企業をさらに理解することも重要ですが、自分なりの工夫を加え、面接の最後にひと押しとして有効活用しましょう

