人事&就活

【人事が教える】人材紹介は就活生の味方?有効活用方法と裏ワザ

就活で人材紹介って、利用したことない方はやや不安ですよね。

しかし、人材紹介を有効活用することは就活成功の近道にもなります。

新たな企業のと出会いがあります。

なかには通常ルートだと予約もできない企業に出会えることもあります。

人材紹介はもちろん費用は掛かかりません。

しかし、なかには学生のことを商品としか思っていない不誠実な人材紹介会社もあるので注意です!

ぼくがいま就活をするなら、人材紹介会社を間違いなく利用しますね。

そんな現役人事の目線で人材紹介の有効活用方法とおすすめの人材紹介会社をお伝えします。

ichi

筆者は人事歴約15年、社員数約1,600名の会社で人事マネージャーをしています。

人材紹介の仕組みとメリット

人材紹介会社の役割

人材紹介会社の役割とは、採用したい企業と就職したい学生を結びつけるサービスを行なっています。

人材紹介会社は、多くの企業と提携しています。そして、登録してくれた学生に対し、提携企業を紹介し、内定となったら企業側から人材紹介手数料を得るというビジネスモデルになっています。

1人あたり80万円から120万円程度と高額です。結構高いですよね。

学生からは一切費用を取りません。企業側から手数料を取るので学生は安心です。

言い換えるとお金を払ってくれるのは企業なので、人材紹介会社は学生よりも企業が大切であると言えますね。

しかし、あまり魅力のない学生ばかり集めても企業に紹介できませんので、人材紹介会社も優秀な学生集めに必死です。

もしくは、育てていくのです。

では学生にはどんなメリットがあるのでしょう?

学生のメリット

  1. 企業と出会うことができる
  2. 特別ルートの早期選考などの特典をもらえる
  3. 就活のサポートをしてくれる
  4. 就活の経験値を積むことができる

①企業と出会うことができる

一般的な企業選びの方法は、「キャリアセンターを利用する」「合同企業説明会に参加する」「ナビサイトを利用する」ですね。

それに加える手段として、人材紹介があります。

人材紹介にもいくつかのパターンはこちら

  • 個別に企業を紹介し、選考を進めていくタイプ(個別紹介サービス)
  • イベントを主催し、そこで企業と学生が接点を持ち、選考を進めていくタイプ(イベントサービス)
  • 企業のインターンシップや会社説明会を紹介し、選考を進めていくタイプ(動員サービス)

ざっと分けるとこんな感じです。

いずれにしても、学生にとっては企業との接点の場が増えます。

なかには大手企業や非公開求人、今まで考えていなかった業界や会社と出会い、それが新たな発見となることも多くあります。

新たな発見をしたい方やまだ企業が絞りきれていない段階ではおすすめです。

また、就活を出遅れてしまった方には、絶好の機会であり、出遅れ学生こそ有効活用して欲しいですね。

②特別ルートの早期選考などの特典をもらえる

人材紹介会社用の選考ルートを準備している企業もあり、早期選考に参加できる特典をもらえたり、スピード内定につながることもあります。

実際にぼくの会社でも、人材紹介会社から紹介された学生は個別に選考を行ったり、過去には1次選考から最終選考までを数日以内に終わらせる特別プログラムを用意したこともありました。

③就活のサポートをしてくれる

人材紹介会社では、ノウハウがあるので、就活セミナーをしていたり、就活のサポートや資料を提供してくれることが多いです。

就活を始めたばかりやうまくいっていない方にはいいですね。

キャリアセンターより生々しいアドバイスをもらえることでしょう。

また、提携企業のこともしっかり把握しているので、その企業について強みや弱み、選考のポイントを第三者的にアドバイスしてくれることもあります。

そして、企業との面接日程調整もしてくれるのも就活で忙しい時にはありがたいですね。

④就活の経験値を積むことができる

人材紹介会社が主催してる模擬面接やイベントに参加することで、就活の経験値を積むことができます。

選考ではない場でグループワークや面接を体験することもできます。

このようなことを書くと、いきなり初心者は難しいのでは?と不安になるかもしれませんが、それは問題ありません。

当たり前ですが、みなさん初心者からスタートします。

いきなり企業の選考に進むより全然いいです。

自分の経験値をあげる機会だと考え、有効しましょう。

ご紹介したサービスをフルに受けたとしても、結果的に紹介された会社には入社せず、自分が見つけた企業に紹介しても全く問題ありません。

それは結果論で、それに対し仮に文句を言う人材紹介会社があれば、それは三流の人材紹介会社、三流の社員です。

そのような会社はきっと学生からの口コミや評判が拡散され、年々利用者が減っていきます。

何が言いたいのかというと、お金は掛からないので上手に利用しましょうと言うことです。

企業が人材紹介会社を利用する理由

企業側の目的を理解することも皆さんにとっては有益です。

視点を変えて勉強してみましょう。

  1. まともに採用しようとしても人が集まらない
  2. 採用人数が多くないので効率的に採用活動を実施したい
  3. 通常採用ではターゲット学生に出会えない

①まともに採用しようとしても人が集まらない

中小企業だと、インターンシップや会社説明会を開いても人が集まらないことが多いのです。

そのため、このような人材紹介会社を利用します。

②採用人数が多くないので効率的に採用活動を実施したい

中小企業で、採用人数が1人~5人程度であれば、人材紹介は効率的です。

インターンシップや会社説明会を何度もやって、内定を出すけど、内定を辞退されることって当たり前にあります。

内定を出す前に相当の労力と費用をかけているのです。

しかし、人材紹介の場合、成功報酬型なので、内定が決まって初めて企業が費用を支払います。

そのため、企業側としても無駄なコストを支払わなくて済みます。

紹介手数料はやや高いですが、お金だけではなく、時間も無駄なく活動ができます。

また、大手企業でも、追加採用などで利用することが多いです。

内定承諾が目標より数名足りない!

こんな時に、一から会社説明会をして、たくさんの人を集めてなどは、労力やコストもかかります。

そのため、あと数名だったら人材紹介で採用しようとなります。

ぼくの会社でも、この目的で利用することがあります。

③通常採用ではターゲット学生に出会えない

これは人材紹介の目的で一番多いです。

例えば、

  • メーカーで営業職採用が中心だけど、実は自社システムを開発するエンジニアも数名採用したい。しかし、エンジニア希望の学生が全く集まらない。
  • 通常採用していると男女比率に偏りが出て、女性の応募が多く、体育会男子学生を数名採用したい。

このように、通常採用では出会いづらい人材の採用を人材紹介会社を通じて行うことはめちゃくちゃ多くて、当社でも今現在もこの理由で活用しています。

人材紹介会社を利用する際の注意点

何度も言いますが、人材紹介会社は企業に学生を紹介し、内定をさせることで報酬が発生します。

ここまで読んできて、勘のいい方はお分かりかと思いますが、要は学生に紹介した企業に承諾させたいのです。

そのため、必要以上にその企業をすすめる営業担当もいます。

紹介された企業と自分で探してきた企業とで悩んでいると相談すると、きっと紹介された企業の方がいいとゴリ押ししてきます。

100%人材紹介会社の言うことを信じすぎるのは危険です!

冷静に、客観的に判断する自分の力が必要です。

しかし、人材紹介会社の中でも親身な会社はありますし、決して敵ではありません。

人材紹介会社の裏側を知った上で有効活用することが大事です。

この後は、その有効活用方法をお伝えしましょう。

有効活用方法と裏ワザ

無料を徹底的に使いこなせ!

  1. 情報はもらえるだけもらう。
  2. 相談をたくさんする。特に最初は就活の進め方や業界など親身になって教えてくれる。
  3. 就活サポートを受ける。
  4. 人材紹介会社は2社以上使え!
  5. 不要になったら切れ!

これは、悪いことでもなく、健全な人材紹介会社であれば、本当にウェルカムです。

人材紹介会社としては、まずは学生の皆さんに登録し、メリットを感じてもらうことが大切です。

その延長戦で、いい企業に巡り合い、内定となってくれれば嬉しいいのです。

だから、情報を得ることやサポート受けることが目的でも全然OK。

自分で見つけた企業に内定承諾をすることになったのであれば、それは人材紹介会社の力量不足。

思いっきり無料を使いこなすことです!

また、人材紹介会社の良し悪しを比較するためにも2紗以上使うことを強くおすすめします。

残念ながら会社は悪くなくても担当者が最悪というパターンも往々にあります。

どんな学生でもOK

人材紹介会社に登録する学生って、上位校の方が多いんじゃないの?

企業もそういう人を求めてるんじゃないの?

もちろん上位校学生や優秀学生は大歓迎です。

しかし、初心者やFラン大学生も大歓迎です。

なぜかというと、企業は本当にたくさんあります。求める人物像もさまざまです。

そして、優秀学生ほど自力で企業を見つけて、いなくなるケースが多いです。

そのため、人材紹介会社は初心者やFラン大学生を育てていくのです。

逆に言うと、あなたの価値を高め、商品にしていくのです。

言い方が悪いかもしれませんが、それをプラスに考え徹底的に利用するのです。

そうすればお互いがwin-winとなるのです。

ちょっと裏ワザ

  1. 人材紹介会社から紹介された企業が、通常応募できる企業だった場合、人材紹介会社を経由せず通常応募を選びましょう。
  2. すでにエントリーしている企業を、人材紹介会社から紹介された場合は断りましょう!

人材紹介会社経由の場合、内定承諾となった場合、企業はお金が発生します。

そのため、人材紹介会社経由の学生と通常応募の学生がと同じぐらいの評価であれば、企業は間違いなく通常応募の学生を選びます。

これを知らない学生は、結構います。

学生の皆さんにとっては、人材紹介会社がサポートしてくれるので、自信が単独で応募するようり人材紹介会社経由を選択したくなりますが、逆なんですよね!

企業にとってどちらがプラスか考えて行動してみてください。

おすすめの人材紹介会社

ここで紹介する会社は、ぼくも実際に取引したことのある会社がほとんどです。

もちろん無料です。

MeetsCompany(株式会社DYM)

最近は交通広告などでも見かけます。イベント型の人材紹介がメインです。もちろん、通常の個別人材紹介も行っていますので幅広いサービスでサポートしてくれます。

参加者内定率96%のMeetsCompany

  • 年間のサービス利用者約10万人、就職決定者約5000人。就活生の5人に1人が利用しているサービス
  • 東京、大阪、名古屋、福岡、北海道等全国各地で採用イベントを開催。採用イベントの年間開催数は業界NO.1の650回以上。
  • 東証一部上場企業からベンチャー企業まで優良企業を2000社以上を紹介可能
  • 応募書類の添削・面接対策等一人ひとりに合わせた徹底サポートを行っている
ichi

ぼくのイメージは、良くも悪くも数をこなしています。出会える企業も都度違うので、チャンスは多いですね。担当者のレベルが様々なので、見極めも重要。就活に役立つ会社なので、本記事を参考に有効活用できると思います。

MeetsCompanyに参加する

就職エージェントneo(株式会社ネオキャリア)

内定実績約40,000件、紹介求人数約10,000件、サービス歴15年の大手人材紹介会社です。

通常の人材紹介だけではなく、地方や理系に特化したサービスも行っています。

公式サイトはこちら

  • 常時2,000社以上の企業を紹介可能
  • 就職エージェントneoのノウハウ提供
  • 紹介企業への応募・お断りを代行
  • 履歴書1枚で複数の企業に応募可能
ichi

ぼくが最初に取引した当初は、ザ・ベンチャーのような会社でしたが、今や人材サービスの大手と言われる程に。ノウハウはしっかりある企業です。

キャリアパーク就活(ポート株式会社)

キャリアパーク自体は就職情報サイトであり、大手ナビ媒体に比べ、より身近で視点が面白いコンテンツが多いです。さらに登録生向けのイベントやエージェントサービスも行っているので、大手ナビ媒体に並んでできるだけ早めに登録をおすすめします。もちろんお金は一切かかりません。

公式サイトこちら

キャリアパークでは以下資料を会員登録で無料配布しています。

・自己PR作成マニュアル
・志望動機マニュアル
・グループディスカッションマニュアル 
・内定者のES100集 
・面接官の評価シート 
・学生時代に力を入れたことマニュアル 
・就活力診断
・面接力診断
・就活の軸マニュアル
・SPI問題集・模擬テスト
・自己分析マニュアル

ichi

運営会社のことは、創業当時の社名が違った頃から知っています。とても成長した会社ですね。最初はやや胡散臭かったですが、今や上場企業で毎年多くの学生が利用するサービスなので登録必須です!

ジョブスプリング(株式会社Roots)

JobSpringの強みは入社後の活躍まで考えている就活支援サービスです。中堅ならではの、手厚いフォローと親身なところが売りです!

公式サイトはこちら

  • 大手人材紹介サービスだと、最初の面談後はメールで大量に求人が送られてくることが多いですが、JobSpringでは平均3~4社の紹介となり、本当学生に合う企業のみを紹介します。
  • 内定率の高さと早期離職の少なさが強みです。エージェントのサポートにより、内定獲得の支援を受けることができ、万一不合格となった場合も不合格理由から他社選考への戦略を一緒に練ってくれます。その内定率は91.7% 、活躍できる企業の紹介をするため早期離職※は0.1%となっています。※早期離職とは3年以内に離職
ichi

こちらの企業とはぼく自身は取引がないですが、「オリラジの藤森さん」をイメージキャラクターにし、急成長しており、学生に適した企業を見つけサポートしてくれる人材会社です!

スポナビキャリア(株式会社スポーツフィールド)

名前のとおり、『スポーツ人財』に特化した人財紹介会社であり、トップクラスのシェアを誇ります。社員も体育会出身者ばかりなので、経験をもとに、部活と就活の両立をサポートしてくれます。

公式サイトコチラ

  • 運営会社である株式会社スポーツフィールドは2019年12月に東証マザーズ上場
  • 全国18拠点
  • 体育会学生限定。マネージャーもOK。部活なら野球やサッカーからマイナースポーツまでOK。
  • 体育会学生を採用したい企業が多く、中堅以上、大手企業も多数。
ichi

現在もぼくの会社でも利用していますが、なかなか就活に時間を避けない体育会学生と企業のニーズがマッチしていて、体育会学生なら登録必須。ほかにもアスプラという会社もありますね。基本サービスは一緒です。当社はどちらも活用しています。

まとめ

ぼくが、今就活をするなら、自力で企業選びをすることと並行し、人材紹介会社を間違いなく活用するでしょう。

就活は行動を起こした人が、成功に近づきます。

もし、いま就活で悩んでいるなら。もっと力を入れたいと思っているなら、すぐに行動に移しましょう!

  • 一切お金はかからないので安心
  • 新たな発見や出会いのチャンス
  • 就活のサポートを徹底的に受ける
  • 営業担当が使えないこともあるし、比較のためにも2社以上使う
  • 営業担当を信じすぎるな
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